1.誰の作った基準なのか
「できない」「無理」「意味がない」などのネガティブな返事は、ビジネスの世界でもよく聞く言葉である。使っている人は意識していないのかもしれないが、聞いている側からすると、どうしてそんなに悲観的なのか、と驚くこともある。
その「できない」理由や「無理」な理由を聞くと、あまりはっきりしていないことが多い。「過去にやったことがない」とか、「1回やって上手くいかなかった」などの内容である。「なぜ、過去にやったことがないのに、できないと言えるの?」と聞くと、大抵の人が答えられない。「なぜ1回であきらめるの?」と聞いても、答えられない。つまり、回答の理由になっている基準はものすごく曖昧であり、だれが作った基準なのかもわからないことが多い。それが理由になっている。
2.リセットする
根拠が曖昧で、自分が理解できない基準はすべて“リセット”する。自分の判断や、行動を邪魔するもの以外の何物でもないからだ。自分を縛り付けてしまい、思考停止を生んだり、行動の遅れを生み出す根源でもある。
そういった基準は、幼少の頃から刷り込まれていたりするから、自分でも気づいていないことが多い。「時間にルーズ」「字が下手」「絵が下手」「手先が不器用」など、子供のころに親をはじめとする大人から言われたことが基準になっていることが多いのである。自分は時間にルーズだから、時間に厳しいことは向いていない、とか、手先が不器用だから、細かい作業はできない、などと自分で決めつけてしまう。
それをやったことがないのに、経験していないのに、自分が作った基準でトライしないなんていうのは自分の成長の機会を奪っていることになる。
3.自分で基準を作る
リセットしたあとは、自分基準を作る。枠を取り払えば、あらゆる可能性が待っている。できないと思っていたことができるようになる。
まずは、これまで失敗や批判を怖がっていたものが、平気になる。「できない」が「できそう」になるからだ。
行動することができるようになると、結果がついてくる(予想通りになるかどうかは別であるが)。結果がついてくるから、更に進もうとする。1度、そういう体験や経験をすると既存のあらゆる基準が無意味に思えてくる。自分が作っていた限界が取り払われる瞬間である。
自分基準はあくまでも「やればできる」であり「成功するまで続ける」である。チャレンジすることができるようになると、見えてくる世界が変わる。自分の枠を取り払うことがポイントとなる。