1.精神的に疲弊しない
メンタルヘルスの問題は、注目されているにも関わらず、対応が十分かというと、どうもそうでない企業が多いように感じる。手がまわらないというのが実情かもしれない。
しかし、それが優秀な人材の流失に繋がっているとしたら、早急に手を打たなければならないはずだ。
肉体的な疲労であれば、休みを取れば回復できる。これが精神的な疲労・疲弊となると、休みを取っても解決しない。休みの日も、結局仕事のことが頭から離れず、休日にならないからである。精神的に追い詰められると、結局、解決策はその仕事から離れざるを得ない。中小企業では、これが即、人材流出になってしまう。まずは、「一生懸命に頑張っているのに、どうして・・・」という社員を作らないことである。
2.楽しい職場
会社だって、基本的には楽しく通えるはずである。仕事が楽しい、お客様といろいろと打ち合わせるのが楽しい、お客様の笑顔を見るのが楽しい、という社員はいる。
だが、実際は、会社に行くのが憂鬱もしくは、楽しくない、という社員が多い。人生の大半を過ごす会社が楽しくない、というのは本当にもったいない話である。しかも、仕事が楽しくない、という人は少数派なのである。一番多いのは、人間関係での悩みである。職場の人間関係がうまくいっていないから、会社がつまらなくなる。
多くは、その人本人のキャラクターで済ませてしまうことが多い。ところが、本人ではなく、上司に問題があることが多い。職場の雰囲気は、末端社員や中堅クラスでは作れないからだ。管理職が作っているのである。そして、その環境が人間関係を作る。
3.達成感が味わえる
仕事が楽しくなるため、そして自分がその組織に属していて良かったな、と感じるためには、小さくてもいいので、「達成感を味わう」ことが必要となる。
常に目標の未達ばかりにフォーカスを当て、全然、目標が達成されていないと指摘され続ければ、部下は仕事に対するモチベーションを維持できなくなる。達成されない原因が把握できない、ということが3ヶ月も4ヶ月も放置されることはありえない。つまり、誰もがわかっているのに、手が打てない。その大きな原因は、上司がその原因を受け入れないからである。目標値が妥当でない、アプローチが現実的でない、など自分のマネジメントを否定される可能性があるからだ。しかし、そこを乗り越えないと、部下の達成感は得られない。上司のプライドが組織のモチベーショsンを下げることはよくあることなのである。