【第220号】ワクワク感なるもの

1.ワクワクして仕事しているか

 筆者には「メンター」なるアドバイザー(相談相手)がいる。いろいろな問題、課題の相談に乗ってくれる人である。筆者の場合は、仕事での相談というより、物事の捉え方、健康に関すること、人脈形成などの相談に乗ってもらっている。
 その中で、最近相談したことが、「ワクワク感」である。働く人間のモチベーションにも関わってくることである。ある相談をしていたら、ポツリと一言「ワクワク感が足りないんじゃない」。言われた瞬間にうなづいてしまった。確かにそうだった。ワクワクしていないことで相談をしていた。どうしても「最高の成果(パフォーマンス)」を求めてしまう。「やるからには」と力んでしまう。

2.何かがつまらなくしている

 でも、そう考えることで、目的を忘れてしまっている。やること自体が「目的」に変わってしまう。セミナーなどに参加する際もそうである。セミナーに出るからには、こんな成果をあげなくては・・・。このあげなくては、が義務に変わり、そこが一番重要な目的にすり替わる要因となる。セミナーに一生懸命に参加することが目的になる。
 確かに「こうあるべき」というものは存在するし、それに当てはめると楽である。しかし、それに縛られると物事が発展しなくなる。そんなに世の中、思った通りになどいかない。「あるべき」から外れたものの方が多いのである。
 変化してしまったこと、思いも寄らなかったことが起こったとき、それをどう受け止めるか。モチベーションの維持はそこにかかっている。

3.変えられるものは

 どうしたら、自分のモチベーションを下げずに仕事に取り組めるか。「ワクワク感」は、確かに探すものでもある。しかし、自分で見つけにいかなくてはならない。未知なるもの、結果が見えないもの、どう変化するかわからないものだから、そこにワクワク感がある。受注が取れそうにない、でも、こうすれば取れるかもしれない。会ってくれそうにない、でもこうしたら会ってくれるかもしれない。こういう小さな「ワクワク感」の積み重ねが仕事を面白くしていってくれる。
 考え方を変え、行動を変えていくために、この「捉え方」をどうするか。見つからない、という人は、自分で“作る”しかない。筆者も、「面白い飲み会に参加できない」というジレンマから結局、飲み会を自分で企画してしまった。自分で「ワクワクする」場面を用意したのである。捉え方を変え、考え方を変え、行動していくと、世の中の見え方が変わる。