【第342号】年末を迎えて

1.出来たことは

 師走に入り世間もせわしなくなってきた(筆者は先月当たりから既に師走状態だが・・・)。恒例の振り返りの時期でもある。まず、年頭にこれをやると決めたことが、どれだけ実現しているだろうか。3日坊主で終わっていないだろうか。筆者は、1年前のコラムで指摘したように、手帳にどんな1年にするのかを記入している。それを元に4月に新年度の方針を確定させて、役員会に臨んだ。お金がかかるとか、時間がかかるとか、誰に頼めばいいのかわからない、など様々な制約条件があるものばかりだったが、まずは、自分たちがやりたいと思うこと、提供するサービスの質を上げるもの、人のお役にたつもの、を優先して考えた。結果として、ほとんどのものが実現してきている。

2.やれなかったことは

 やれなかったこともある(取りかかれなかったこと)。まだ、しっくり来ていない部分があると着手できていない。優先順位が高くなかったのかもしれない(来年には、実現すると思っているが)。ただ、やり方や相談相手を変えていれば、実現していたかもしれないと感じる面もある。これ以上は、考えている時間はないとも思っている。「6割の勝算があれば実行」というのが、経営の原理原則。多くの人は、8割、9割はうまくいくと思っていても、「2割(1割)の確率も」失敗する、と思って尻込みしてしまう。そして1年、2年とムダにしてしまう。成功の確率10割なんてあり得ない。やっているうちに「成功」するのである。だから、うまくいった時に「なんでうまくいったのだろう」という瞬間があるのだ。

3.途中で止めたことは

 世間で一般的には「失敗」と呼ばれる部類である。しかし、失敗とは「途中で止めること」なので、筆者は失敗とは言わない。諦めて二度とやらないと決めることはないからである。「必ず出来る、成功する」と思っているので、「一旦、休止」はあっても「永久停止」はない。それでも、今年、途中で止めたものはない。“習慣化”されていないので、やったりやらなかったりはあっても、「止めた」ものはない。みなさんも、「あー、やっぱりできなかった」と思わず、「今は、一時休止しているだけ」と気楽に考える。「〜すべき」と自分を追いつめると、結局はできないままに放置して逃げてしまうことが増えていく。「また再開すればいい」と思っていると、その止める原因となったハードルが無くなった時、すぐにスタートできるのである。