1.評価でぶれない
人は第三者からの「評価」を気にする。周りからどう見られているのか。「悪く思われていないか」「嫌われていないか」など、上げたらきりがない。どんな偉そうなことを言っていても、強がっていても「人から好かれたい」「嫌われたくない」「いい人でいたい」という気持ちがある。しかし、それが“重症”になると、行動の基準が全てそこにきてしまい、一貫性がなくなってしまう。人の評価はいろいろある。同じことをしても、ある人は「素晴らしい」と言い、ある人は「ひどいことだ」と言う。いちいちそれに反応していたら、毎日やることが変わってしまう。自分のやりたいことがやれなくなる。言いたいことが言えなくなる。誰の人生なのか、ということになってしまう。
2.目的を忘れない
そうならないためには、常に「目的」を忘れないことだ。生きている目的、仕事をしている目的、パートナーと一緒にいる目的、家族でいる目的、遊ぶ目的、全てに「目的」はある。単純に、息抜きしたい、というのも立派な目的だし、弱者のために貢献したい、というものも目的である。それらを常に頭に入れておくことなのである。何度もコラムで指摘していることであるが、日常業務に埋没してしまうと、この「目的」を忘れてしまいがちである。そうなると「流されている」状態になり、気がつくと「何のためにこれをやっていたのか?」ということになってしまう。会社における一体感がなくなってきた、という時は、事業の目的が不明瞭になっている時。自分の生き方、仕事ぶりが生き生きしていない時は、目的を忘れている時である。
3.本音と建前
難しいのは、本音と建前があることだ。「信念は貫きたい、でもお金を稼いで生活していかなくてはいけない」。「厳しいことは言いたい。でも、嫌われたくない」という葛藤だ。でも、本当は、ここは一致しなくてはいけないのである。そもそも、信念を貫いて仕事をして、儲からない仕事が本当にニーズのある仕事なのか。事業をスタートさせた時は、確かに信念とニーズが一致していたのかもしれない。しかし、時代の推移とともに変化しているのではないか。検証が必要である。厳しいこと、それは本当に“愛情”を伴っているか。相手のことを思っているか。愛とは見返りを求めないものである。であれば、嫌われたくない、というよりも相手の成長を望むものである。「目的」に意味があり、意義があり、それを自分の信念として貫ければ、最終的には結果はついてくるのである。